「茶は服のよきように点て」「炭は湯のわくように置き」「夏は涼しく冬は暖かに」 「花は野にあるように」「刻限は早めに」「降らずとも雨の用意」「相客に心せよ」
茶道の根本とは、自然体のままで季節感を大切にし、「もてなし」と「しつらえ」を基本にした生活文化と言うことができます。
和装は姿勢を補正し代謝が上がります。
茶道の所作でエクササイズ、おもてなしの心で女子力もアップ!
「茶は服のよきように点て」「炭は湯のわくように置き」「夏は涼しく冬は暖かに」 「花は野にあるように」「刻限は早めに」「降らずとも雨の用意」「相客に心せよ」
茶道の根本とは、自然体のままで季節感を大切にし、「もてなし」と「しつらえ」を基本にした生活文化と言うことができます。
何事でもその道に入りそれを学ぶにはまず志を立てねばならない。自発的に習ってみようという気持ちがあれば、その人自身の心の中にもうすでに立派な師匠ができている。
批評するなら先ずその対象になるものに自ら入り込まねばならない。口先だけの批評では人は納得しない。
熱心な弟子には親切な師匠であるべき。実の子に教えるが如く憐れみ深く細々と教えなさい。
知らない事を恥ずかしいと思わず、師匠や先輩に質問しなさい。一時の恥ずかしさっさえ忍べばそれは一生の得となる。
何事でも名人上手になる為には、好き、器用、功積むの三つが必要条件である。他から強いられていやいや習うのでは上達が難しいし、要領よくする方がいいし、こつこつと努力を重ねる事が芸道修行の上で、最も大切。
点前は力が弱すぎてもいけないし、力が入りすぎてもいけない。弱くも強くもない中庸を得た点前が良い。
軽い物を持つ時は重い物を持つ気持ちで、重い物を持つ時は軽い物を持つ気持ちでしなさい。
道具を置いた手を離す時は手をすぐに引くのではなく、ゆっくりと離しなさい。
何事も基本が大切である。点前の巧拙は運びの平点前の薄茶で最もよく現れる。
濃茶は服加減が第一である。加減良く濃茶を練る事に専念し、点前の上手下手は考えないようにしなさい。腹に力を入れ呼吸を整えなさい。
濃茶の時、湯は熱めで、茶を入れる前によく拭き、初めの練り方を十分にしなさい。泡や団子がある内はよく練られていない。
濃茶を加減良く練るには更なる修行が必要である。
茶杓を打つ時や栓打ちをする時は十分な注意を払いなさい。
中継は蓋が深いので胴の横に手をかけて持ち、茶杓を置く時はまっすぐに置きなさい。道具にあった使い方をしなさい。
棗は蓋と手が半月になるように持ち、茶杓を置く時は丸く置きなさい。このように置くと安定し、見た目も美しい。
薄茶入で蒔絵、彫物、文字がある時は蓋と胴の出合いをよく見定めるように注意しなさい。
肩衝を持つ時は胴の横から持ち、底に手を廻さないようにしなさい。
文琳、茄子、丸壺、大海を持つ時は底に指をかけて持ちなさい。
大海の場合は平棗扱いで、左手の親指を茶入の肩にかけて持ちなさい。
大海、鮟鱇の茶は汲む、その他の茶入の茶はすくうと言います。
筒茶碗を拭く時は先ず底を拭き、その後に縁を拭きなさい。普通に拭けば指や手先が茶碗の内部に触れてしまいますよ。
茶巾の湿りが少ない時には湯を捨てる時に少しこぼし残しておきなさい。臨機応変で点前をしなさいという心得。
少々形が悪くても、よく湯がたぎるように炭をつぎなさい。美より用。
亭主に所望され炭をつぐ時は絶対に香をくべないように。香をくべるのは亭主の役割である。
炭をつぐ時は五徳を挟むと風通りが悪くなる。炭と炭の縁を切れば火のめぐりが悪くなるのでしないように。
初炭に用いた枝炭があれば景色としてそっとしておきなさい。
枝炭は置くときにくずれたり、また燃え残っても置き直さないで景色としなさい。
炭は下火の多少等で置き方や数を変えなければならないので、教えられた通りに置いても火がおこらない事もある。炭は火がおこるように置きなさい。
風炉の場合、美しくされた灰形が崩れるような事をしない為に初炭では拝見をしない。後炭の時にしなさい。
風炉の灰はとても扱いが難しいので客は亭主の辛苦を察して風炉を拝見する時は静かに控えめにしなさい。
炉で廻り炭(七事式)の場合、囲炉裏の四隅の灰を崩さないようにしなさい。火のめぐりが悪くなる。
墨蹟をかける時には啄木(掛物の巻き緒)を必ず下座の方に引いておきなさい。
絵の物をかける時には啄木(掛物の巻き緒)を印のある方へ引いておいてもよい。
人物画の場合、向かって左向きは人物の背が勝手付になるように掛けなさい。床によって掛けるものを選びなさい。
掛物の釘を打つ場合には大輪(天井の回り縁)より九分下の壁に打ちなさい。竹釘の皮の面を上にしてやや斜め上向きに九分の長さを残して打ちなさい。
道具の取り合わせは重複を避けなさい。和歌を掛ければ歌書を飾ってはいけない。
由緒のある掛物、天皇の書かれた物等を床に掛ける時は軸飾り(掛物を巻いたまま床に飾り、外題を拝見)してから床に掛けなさい。
釜は形やその他の理由から様々な名称があるが、総称すると鑵子と言います。
炉縁より釜の口が六、七分の高さで釜を据えると、柄杓が扱いやすい高さですよ。
姥口の場合は胴の上部に柄杓をかける為、炉縁より六、七分低く釜を据えなさい。
置き合わせは非常に難しいので袋の縫い目を畳の目に合わせて置きなさい。
運び点てで水指を置く位置は畳の横幅を二つ割りにした中央ですよ。
茶入や茶筅を元の位置に戻す時は、別の器物を目当てに置きなさい。
手桶水指の場合、置きあわせは手を横一文字にし、蓋は両手で前を取り、向こうの蓋に重ねなさい。
釣瓶の場合、手を縦に置き、釜に近い方の蓋を取り、向こうの蓋に重ねなさい。
花を贈る時には、未来に楽しめる花(開ききっていない花)を贈るべきである。
風炉の板敷を使う濃茶の点前は茶巾を右前角に置きなさい。
喚鐘は大小中中大と打ちなさい。銅鑼は大小大小中中大である。
茶入より茶すくうには初めは少し、次は少し多め、後はたくさん入れなさい。
湯を汲む時は柄杓の月の輪(合と絵が繋ぎ合った所)がゆるまない様に注意して汲みなさい。
柄杓の扱いの心得。一.十分に汲まず、九分目まで汲む。二.湯は底、水は中程を汲む。三.油柄杓(だんだん上にあがる)をしないように。
湯を汲んで茶碗に入れる時は手首を回すのではなく、肘より回しなさい。
湯や水を汲もうと思わないように。柄杓を持とうと思わないように。手首より肘に注意しなさい。
薄茶を点てる時は手先を振ると思わないで肘より振ると思いなさい。
風炉は陽なので右羽の陰、炉は陰なので左羽の陽を使いなさい。
名物の茶碗や由緒のある茶碗を扱う時は、普通の扱いをせずに、古袱紗に乗せ、茶巾で拭きなさい。
暁は陽なので行燈の陰、夜会は陰なので短檠の陽を使いなさい。
灯は、暁は陽なので陰の明かり、夜会は陰なので陽の明かりを使いなさい。
客へのもてなしの心得。燈火を暗くしては客が居辛くなるので配慮しなさい。
利休居士以前の夜会には掛物・花は使わなかった。
炉の時は炭斗は瓢、柄付の火箸、陶器の香合、ねり香である。
風炉の時は炭は菜籠に入れ、金属製の火箸、塗物の香合、白檀をたきなさい。
名物・拝領物の香合の場合、汚したり傷つけたりしないように下に紙等を敷いて香を入れなさい。
三つ人形などの本足の場合、一つだけ他とは違うものが前である。
台目畳の時に水指は客付の畳から畳目が九ツ目の所に置きなさい。
茶巾は曲尺で長さ1尺、横五寸の大きさである。
袱紗は曲尺で縦九寸、横八寸八分の大きさである。
薄板(床に飾る花入の下に敷く板)は床框より奥へ畳目で十七から十九目に置きなさい。床の大小、花入によって変えなさい。
花入を置く位置は薄板の位置によって定まる。
花入の折釘を打つ時は地敷居より三尺三寸五分の高さに打ちなさい。
花入の大小・床の高低で釘の位置を変えなさい。
竹釘は皮目を上に打つのが原則であるが、不便な時は下にしてもよい。
横幅の広い大横物を掛ける時は真ん中の釘と端の中間に打ちなさい。掛け緒は真ん中を吊し、次ぎに左を掛け、次ぎに右を掛け、最後に真ん中をはずす。
三幅の軸をかける時は中をかけ、軸先をかけ、次は軸もとを掛ける。
掛物を掛けて置く時には壁付より三、四分離しておかないと壁や掛物を損じてしまう。
不意の来客が来た時は点前は十分謹んで丁寧にしなさい。
花見から帰ってきた人が茶会に来る時は花や鳥の絵や花を入れても面白くない。
舟形の花入を吊るには床によって光線のくる方向へ向けたり、その逆へ向けたり、床の上に鎖を束ね、小さな錨を置き、花入をそれにもたれかけさせなさい。
壺等を床に飾る時には花入より上座に置きなさい。
湯の温度は茶の精気によって変えなさい。精気の衰えた茶に熱湯を注いではおいしくない。
右の手を扱う時には左手がおろそかになりやすいので注意しなさい。
一点前を点る間は無我夢中でしなさい。
むらのある点前をしてはいけない。
盆石を飾る時には山水の絵は掛けてはいけない。
板床に葉茶壺、茶入等の品々を飾るべきではないが、飾る時は紙等を敷きなさい。
籠花入を置く時は薄板等は敷かないように。
掛物や花を拝見する時は三尺程離れて見なさい。
稽古とは繰り返す事である。十まで習ったらそれで終わりではない。
奥義とは自分で求め、自分で得るものである。
六感をすべて使って覚えなさい。
書物に頼っているうちは、妙境に達する事はできない。書物には要の事やコツはあえて書いていない。それは口伝で伝える。
茶を点てる時には茶筅によく注意して茶碗の底に強く当たらないようにしなさい。
水、湯、茶巾、茶筅、箸、楊枝、柄杓、心は新しい清浄なものがよい。
茶は質素で心に満足を与えるようにしなさい。道具は身分相応なものがよい。
茶は道具で点てるものではなく、心で点てるものである。
道具は使うからこそ道具としての価値がある。使わない道具は道具としての価値が無い。
茶の湯では陰陽の調和が重要である。
言うは易し、行うは難し。
茶の湯とはただの遊びではなく、心を養うものである。
規則は守らなければならないが、例え破ろうとも離れようとも本質を忘れず、臨機応変にしなさい。規律を守り背かずに生きるのはよいが、眼前の事実を前にしてそれらを飛び越えた最良の選択を探し出しなさい。